ビットコイン投資は一般的にはまだまだ怪しいものと認知されています。それでも私が多くの人、初心者にでさえもビットコインをおすすめしたい理由を紹介したいと思います。
ビットコインは既に成功したプロジェクトであり小規模ながらも国家に通貨として認められています。ビットコイン投資をおすすめする理由はここからビットコインが失敗する未来が見えにくいからです。
ビットコインの概要
簡単なビットコインのおさらい
通貨単位 | BTC |
時価総額(2022年5月18日時点) | 約73兆7,000億円(1位) |
発行上限枚数 | 2,100万枚 |
コンセンサスアルゴリズム | Proof of Work |
ホワイトペーパー | Bitcoin.pdf |
公式サイト | Bitcoin.org |
2008年にSatoshi Nakamotoが発表した論文から始まったビットコインは暗号資産の祖とも呼ばれます。ビットコイン自体の説明は他のサイトでも詳しく解説していますが、Coincheckの解説ページが一番オススメです。サラッと読んでからこの記事を読み進めるのがおすすめです!
ビットコインを構成する分散や暗号化の技術、ブロックチェーン自体は特に目新しいものではありませんでした。ビットコインは管理者不在で価値が保存できることが革新的だった仮想通貨です。
ビットコインの価値の源泉
侵害することが出来ない財産であるから
ビットコインはネットワークを管理する主体が存在しないため誰のビットコインであっても勝手に誰かが自分のものにすることが出来ません。これに関して当たり前のことと違和感を持たれる方は多いと思いますが、法定通貨ベースで成り立った世の中では常に自分の資産は凍結される可能性があります。
円やドルなどの法定通貨は各国の中央銀行等の発行主体がいます。通常は中央銀行は間接的に政府の支配下にあるため政府の意向次第で特定の誰かの預金や資産などを差し押さえる事ができる仕組みが整っています。法定通貨や動産、不動産等は悪質な行動(犯罪や脱税)によって得られた利益を取り締まる目的で作られた法律があるため、個人の資産を奪うことの出来る仕組みが出来ています。様々な監視機関等があり権利の濫用を防ぐように努めているように見えますが、時に理不尽な理由であなたの資産が政府に奪われるリスクが常に存在しています。
犯罪であるかどうかの判断は司法が決めることです。逆に司法が犯罪と決めてしまった場合に資産の所有権の正当性は認められなくなります。白黒を決める、生殺与奪の権利は常に他人に依存しているわけです。ビットコインはその枠組の外にいるため政府は命令は出来ますが、秘密鍵を知られない限り差し押さえることは出来ません。
ビットコインを維持する主体が分散しているから
ビットコインのネットワークを維持するためにはマイニング機器と呼ばれる演算処理能力が高い機械を使ってビットコインを「採掘」します。ビットコインに価値があることを前提としたこの仕組はネットワーク参加者間の競争となっています。従って市場で販売することの出来るビットコインを手に入れたい人が多いため常にビットコインネットワークを維持するインセンティブが生まれています。
特定の誰かがビットコインを攻撃するよりもその演算能力を使ってビットコインネットワークを維持するのに協力した方がお金が稼げる仕組みになっています。
希少性があるから
ビットコインは2100万枚という供給量があります。2022年現在では約1800万枚が採掘済みとなっています。ビットコインのネットワーク上に存在する枚数が限られていることからビットコインの1枚1枚にはデータ以上の価値があると考えられています。ゴールドも同様に存在するゴールドの絶対量が限られていることから価値があると考えられています。余談ですがビットコインの供給量が増える可能性は0ではありません。
ビットコインに対するよくある勘違い
ビットコインの価値は消費した電気代である
おそらく最も有名なビットコインに対する批判であるエネルギー使用についてですね。ビットコインの採掘原価は使用するマイニング機器と電気代によって決められます。これはビットコインの価値の一部であると言うことは出来ると思いますがそれを価値の源泉というにはあまりにも短絡的だと思います。
僕はビットコインを採掘するために使った電気代やマイニング機器の購入、付帯する維持費用はは原価として捉えるべきで、ビットコイン価格の最低ライン(=損益分岐点)であると考えているよ。やっぱりビットコインの価値は特定の誰かにコントロールされない通貨相当のものってことだと思うな。
ビットコインは匿名性が高く犯罪に使われている
これもよくある勘違いです。正確には使われていた時代が少しだけあります。ビットコインの時価総額が小さかった時代にはドルや円に比べて取り回しが良い(気軽に使える)のでダークウェブ等で使われていたことがありますが、ビットコインは取引の履歴は誰もが参照できるため、資金の補足が簡単に出来てしまいます。
現に2022年現在ではアメリカの司法や行政方面でも理解が進んでおりビットコインのネットワークを使った違法な取引を既に追跡、捕捉、立件しています。ビットコインを犯罪収益の取引に使うことは犯罪者側から見るとあまりにも危険すぎます。
どうしてビットコイン投資が初心者にもオススメできるのか
ビットコインは既に世界を変えている
ビットコインは既に世界中のユーザーに保有されており、世界中で大体同じ価格で売り買いをすることが出来ます。デジタルの資産でこれが実現していることが革命であり世界を変えたと言えます。それに加えて世界中でビットコインを取引する市場があること、ビットコインを裏付けにした投資信託やETFが存在していること、通貨として通用する国があることからビットコインは世の中に受け入れられ始めているということが言えると思います。
世界を変えている途中とは言え、既にビットコインが世界中で浸透してしまったため各国の政府もビットコインを受け入れざるを得ない状態になっています。法定通貨を発行する側からしたら限りなく嫌な存在がビットコインです。
ビットコインは機能自体は既に完成しており、微調整以外にはビットコイン自体を大幅に変えるアップグレードは予定されていません。Lightningネットワーク等の周辺プロジェクトはまだまだ進行中ですね。
ゴールドという価格の目安がある
ビットコインには価値保存の媒体として似た性質を持つゴールドを価格の目安とすることが出来ます。
ゴールドは11.5兆ドル(約1300兆円)の時価総額を持つと言われています。対してビットコインの時価総額は2022年5月現在で約81兆円。今の価格から16倍になってようやく同じ時価総額になります。まだ10倍以上の伸びしろを残していることは投資対象として大きな魅力です。
私個人の予想としてはビットコイン価格は最終的にゴールドの時価総額の1.2倍ほどになると思っています。ゴールドの希少性の価値に加えて、デジタル資産故の取り回しの良さや非中央集権等の分を加味したらこのくらいになるのかなと思っています。なお、世界で1番時価総額が高い会社はアップルで200兆円程度、シルバーの時価総額は160兆円程度です。
インフレに対して強い
ビットコインは総供給量が増える予定がないためインフレーションに強いと言われています。各国の中央銀行がお金を刷って総供給量を増やすと相対的にビットコインはその価格を伸ばす(法定通貨の価値が薄まるので)ことになります。
2020年のコロナショックでは各国が現状を打破するために将来へ借金をして大量の紙幣を発行しました。これが米国株やビットコインにも流入することで資産バブルが起きました。
ビットコインが投資対象として不向きな点
自己責任の傾向が強い
ビットコインは取引所に置いたままでは自分の資産でないということを言う層が一定数います。これはNot Your Keys,Not your coinという考えが根深くあります。自分で管理することが大きなメリットであるビットコインを取引所に置いていることはそのメリットを打ち消すところか自分の資産を危険に置いているという考えが強いんですね。
ビットコインには中央管理者がいないため、送金先を間違えたり、送金アドレスを一文字でも消してしますと二度と取り戻すことが出来ません。誰にもコントロールされない利点がある一方で、自分の手を一度離れてしますと警察に泣きついてもすごいハッカーに泣きついても二度と戻ってくる事はありません。こういった自己責任の要素が強いことは保有するハードルが他の投資商品に対してハードルが高いといえますね。
税制が不利(特に日本)
日本では暗号資産の所得は雑所得になり、これは株式やFX等の20%課税を通常大きく上回ることになり最大で55%にもなります。大きなリターンが狙えるビットコインとはいえ、保有期間が長いと無税になったりかなり減税されるアメリカや欧州諸国と比べてかなり不利な商品となっています。これは日本国政府の「仮想通貨、ひいてはビットコインも怪しいので投資しないように」というメッセージでもあります。
短期的には価格の上下が激しい
ビットコインはまだまだ価格の上下が激しい資産です。一日で10%以上の上下が発生することは2022年には少なくなりましたが今だ5~9%の上下は頻繁に発生しています。ビットコインほどの時価総額でこの値動きはかなり激しいことを意味します。しかしながらこれだけの資金を動かす機関投資家が参入していることも事実でありこのデメリットは近い将来に解消されることが期待されています。
まとめ:ビットコイン投資は仮想通貨に投資するなら必須!
暗号資産に投資を行う方にはポートフォリオの50%以上はビットコインにすることを強く推奨致します。ビットコインは既に成功しており狙えるリターンも小さくありません。まずはビットコインで守りを固め、そこから攻めの資産、ハイリスクなイーサリアムやDeFi銘柄等を保有することが資産を増やす第一歩です。
まとめ
仮想通貨のポートフォリオの50%以上はビットコインがおすすめ
ゴールドの時価総額と比較して10~18倍程度のリターンが期待できる
ビットコインは既に成功しているプロジェクトであり、今後世界ではビットコインを迎合せざるを得ない状態が続くと予想される