
マイナー銘柄にカウントされるBadger DAOですが日本でも一定の支持がある銘柄です。今回はどうして投資対象としておすすめしないのか理由を書いていきます。
目次
BADGER DAOとは
BADGER DAOの概要


BADGER DAOとは一言でいうとビットコインでもDeFiをやろうぜ!というプロジェクトです。WBTCやtBTC等既存のBTCペッグのトークンと共存、共栄していこうぜ!というところが大きな特徴です。

DeFiといえばイーサリアムやSOLANAを思い浮かべるけどビットコインでやるってパッと見おもしろいね。
ちなみにBadgerは英語でアナグマだよ。
BADGER DAOとは
ビットコインでDeFiを行うプロジェクト
イーサリアム上でビットコインを動かすことをメインにしているがプロダクトによってはMaticネットワークやBSC(Binance Smart Chain)にも対応している。将来的に多数のチェーン上に対応することを目指している。
2022年5月現在で7ドル台で推移。時価総額は90億円程度と暗号資産の中では小さめ

BADGERには現在6つのプロダクトがあります。多く見えますが関節的に使用するプロダクトもあるため実態はもう少し小さめです。
BADGER DAOのプロダクト
BADGER トークン


BADGER トークンはERC20のトークンです。10%が運営に。90%はその他投資家に保有されていたりインセンティブプランに対する報酬として使われているみたいです。ステークするとbBadgerトークンが貰えます。SUSHIとかで見ましたねこれ・・・
ポイント
BADGER トークンといえばこれを指す
議決権(投票券)としての色合いが強い
その他のプロダクトの報酬として配布もされている
ERC20トークン
ibBTC(Interest Bearing Bitcoin)


直訳で利子付きビットコインです。DefiDollarと共同で構築されておりwBTC、renBTC、sBTC、tBTCなど、ビットコインペッグ資産のインデックス(纏めたもの)です。

ユーザーは、Badgerの別プロダクトのSett Vaultsから4つのVault Token(byvWBTC
bCrvRenBTC、bCrvRenSBTC、bBTCcrv)のいずれかを提供することで、ibBTCを発行することができます。
bBTCはBadgerDAOによって資産を管理されます。
ポイント
ibBTCは既存のビットコインペッグのトークンを混ぜ合わせることで、特定の発行団体の信用に依存しないBTCペッグのトークンを目指している
SushiSwapでWBTCと共に流動性供給をすることで報酬を得ることが出来る(BadgerのValueが用意されている)
DeFiでのビットコイン利用を更に促進するように工夫してビットコインの価値を損なうことなくほかのチェーンにビットコインを持ってくることを目的にしている
Sett Vaults


Settはビットコインを利回りが高いものを自動的に選んででDefi運用してくれる機能です。
ポイント
Sett ValtsはBadgerのビットコイントークン自動運用機能
各チェーンによって定められた引き出し手数料(0.1%程度)が引き出し時にかかる
成功報酬として利益の10~20%程度の手数料がかかる
DIGG


DIGGはアルゴリズム型のビットコインペッグのトークンです。毎日リベースと呼ばれる調整を行うことで価格維持を行っています。具体的にはDIGGの価格が1.05BTCより大きい場合プラスのリベースが発生してウォレットとスマートコントラクト内のDIGGの供給が増加します。価格が0.95BTC以下であれば、供給量は減少します。価格が0.95から1.05BTCの間であれば、供給量は変わりません。
ポイント
DIGGはアルゴリズム型のビットコインペッグトークン
ウォレットにDIGGを保有する(またはbDIGGとしてステークする)と、Badger Boostシステムの一部として他のVaultsでのAPYが増加します。
Badger Boost


コミュニティが保有するBadgerやDIGGトークンを配分するインセンティブプランです。Badgerトークンの保有量や預けられたBTCペッグの量など様々な要因と連動してBadgerのユーザーに報酬を与えています。
ポイント
Badgerユーザーに対して行われているインセンティブプラン
報酬の量や内容はコミュニティによって決められている
Badger Bridge


はBadger Bridgeは、Ren Protocolと共同で運営しているBadgerDAOのコアと言えるプロダクトです。ユーザーはビットコインブロックチェーンからイーサリアムチェーン上ににBTCを移動させて、renBTCまたはWBTCトークンのいずれかを受け取ることができます。
ポイント
Badger Bridgeはビットコインをイーサリアムや他チェーンに移動させるプロトコル
送ったBTCはRenBTCやWBTCで受け取ることが出来る
発行時にも、BTCに戻したときも0.4~0.55%の手数料がかる
どうしてBadger DAOへの投資はおすすめしないか
Badgerトークンがただの議決権付きのERC20トークン

ビットコインをDeFiで使う発想はとてもおもしろいのですがBadgerトークンに投資する意味がいまいちわからないです。
プロダクトが使われると今後Badger自体の価値があがるかもしれませんが実需の部分でBadgerトークンに反映されるかが不明です。
Badgerトークンの大部分が投資家に保有されている

Badgerトークンの運営保有分が10%しかありません。これはユーザー主導でぱっと見良いことのように見えますがこのような運営方針は短期利益の追求に陥りやすく継続的な進化には向いていないのでは?考えています。持論ですがプロジェクトが立ち上がるまでは運営はある程度支配的な持ち分のトークンを保有しても構わないと思っています。
信託の方法が結局似たようなもの

いろいろなビットコインペッグのトークンを活用することでリスクを減らそうとしていますが結局はBadger DAOを信頼せねばならずこれならばWBTCでも良いのでは・・・?と言うのは率直な感想です。Badgerは過去に脆弱性を突かれてハッキングされているのも大きな不安要素です。
まとめ

私個人としてはBadger DAOには投資を行わないでしょう。しかしながら価値保存の手段として認知されているビットコインをDeFiで使いやすくするアプローチ自体は面白く、しばらくはウォッチを続けたい銘柄です。
まとめ
Badger DAOの取り組み自体は面白いがトークン価格に反映されていくかが不明
今後コミュニティ主導でトークンの存在価値が変わっていく可能性もあるため注視したい銘柄