EthereumのPoS化がいよいよ目前に迫ってきました。まだまだ小さな日程変更があるかもしれませんが、ここから遅延しても2023年の上期にはThe Mergeが実装されて晴れてPoS化が成功。PoWチェーンは予定通り放棄される・・・はず・・・
しかしながら・・・イーサリアムクラシックやビットコインキャッシュのように既存のトークンホルダーに新トークンが付与されるのでは?という見込みが日に日に強くなっています。
実は放棄する予定のPoWイーサリアムチェーンを誰かが存続させて一儲けしようと企んでいます。
具体的にはETHがPoS化した時にpETH(仮称)というトークンがETHホルダーが配られる図式になると思われます。
私の予想では、PoWチェーンの存続は既定路線になっていると思っています。今日はどうしてそんなことが起きるのか、起きた場合の戦略について話したいと思います。
そもそもEthereumのPoS化とは?
Ethereumは2015年にローンチされこの世に出てきました。
Proof Of Stakeという仕組みは初めから構想されていましたが、当時は前例もなく根拠もない実験に大金を出すわけには行きませんでした。とりあえず動くものをリリースするためにビットコインのコンセンサスアルゴリズムを使用してPoWとしてEthereumはこの世の中に出てきました。つまり今のEthereumは仮の姿で、最後の変身を残している状態です。
爆発的なネットワークの膨張力持つPoWから世界の取引基盤になるPoSへの移行は初めからPoSとして使用することを目指していたEthereumにとっては大きなマイルストーンでもあり悲願でもあります。それが早ければ今年9月に到達します。わくわくしますね笑
EthereumのPoWチェーンが存続する理由
EthereumはPoWとして生まれPoS化することを目標でした。
それならなぜ、PoWのチェーンをわざわざ生かす必要があるのでしょうか。
理由①儲かる
身も蓋もありませんがこれが最大の理由です。イーサリアムからイーサリアムクラシックがチェーン分岐したときにもビットコインキャッシュがビットコインから分離したときも同じようなことが起きました。それぞれ正当性や理念などを唱えていましたが、結果的にチェーン分岐の主導者がかなり儲かりました。ついでにそのことをわかって戦略を持ち相場に挑んだ投資家も儲かりました。残念ですが彼らの言葉を鵜呑みにして新トークンをガチホした方たちは結構損をしています。
儲かるので一部の機関投資家や開発者、コミュニティはPoWイーサリアムを生かして存続させるインセンティブが充分あるよ。7月28日に前回イーサリアムクラシック分裂に協力したイーサリアムのクジラマイナーであるチャンドラーさんが「PoWイーサを分裂させるぜ!」と明言して話題になりました。
理由②PoWイーサリアムには今までの実績がある
イーサリアムには7年間PoWで動いてきた実績があります。ICOが流行り、DeFiが流行り。その基盤として暗号資産界の中心
であり続けました。手数料も1トランザクション出すのに5,000円~3万円かかる時代もありました。
イーサリアムの歴史はPoWの歴史です。これをまだ使い続けたいユーザー、マイナー、開発者もいるのではないでしょうか。単純に賭場になる可能性も高いですが価値があるチェーンとしてしばらく動き続けるのかな?と思っています。
理由③イーサリアムクラシックが既に死んでいる
分裂はしないで、イーサリアムクラシックが陽の目を見るという意見をいくつか見ましたがその線は薄いかと思われます。イーサリアムクラシックは既に死んでしまったプロジェクトです。なにより、イーサリアムクラシックをマイニングするよりもPoWのイーサリアムをマイニングしたほうが遥かに儲かります。
イーサリアムクラシックは昔のイーサリアムの模倣で、PoWイーサリアムは最新の棄てられたイーサリアムだからです。
どちらに価値があるか、一目瞭然ですよね?
EthereumのPoWチェーン化のリスク
ディフィティカリティボム(難易度爆弾)
イーサリアムにはディフィティカリティボムと呼ばれるプログラムが実装されています。これはPoWイーサリアムのマイニングが時間が経つに連れてどんどん難しくなっていく仕組みです。最後には採掘するメリットがないくらい難易度が上昇します。
なんでこんなものがあるか?これはPoWイーサリアムを使用するインセンティブを消してしまいPoS化を確実にするためでした。PoWに残りたいであろう既存マイナーを諦めさせる施策の1つです。逆に言えばこれだけ取り除いてしまえばまだしばらくはPoWイーサリアムは使い物になります。
マイナーの減ったPoWイーサリアムで合意をしてしまえば後から除去するようにアップデートすることも可能です。
既存のDappsやL2の対応
PoWイーサリアムが使われた場合に、基軸通貨のETH以外の取り扱いが問題になります。ステーブルコインやなんらかの後ろ盾を持つトークンはほとんどその価値を失います。NFTもブリッジ出来ないのでそのまま残るはずですしPoS化に備えてステークされていたETHはそのまま死蔵になります。
L2やDappsのアプリケーション等、どこまで追随したりサポートしたり、どこか別団体が面倒を見るのか不透明ですが、一応L1のプライベートウォレットにETHをおいておけば恩恵は受けられると思います。UNIやMKR等のトークンはPoWイーサリアムでUNISWAPがまだ使われるなら価値が残るはずです。
EthereumのPoWチェーンが存続した場合の個人戦略
海外取引所に保有イーサリアムを移動させる
海外取引所ではフォークされたコインに対して付与される事が多い印象があります。というか国内取引所だと付与が遅かったり、そもそも付与されなかったりします。コインチェックはビットコインのフォークコインの1つ、ビットコインゴールドを配布するとアナウンスしたのに未だ音沙汰なしです。
海外取引所の代表格Binanceではフォークコインはよほど規模が小さいものを除いて付与されている印象があります。
今までは分岐してすぐに取引が出来るようになっているのでその実績から見ると安定なのかな?と思います。
イーサリアムを預けていれば結構な確率でPoWイーサとPoSイーサが付与されるはずです。
Trust等のプライベートウォレットに保有イーサリアムを移動させる
Pribvateウォレットに移動しておけば、少なくともPoWイーサがもらえないということはありません。秘密鍵は同じになるので自分で取り出すことが出来るからです。
個人のイーサ保有者にとってはもっとも安全性が高く、かつ柔軟性があるムーブになります。
国内取引所やレンディングに預けたままにする
リスクはありますが、PoWイーサがそこそこ、少なくともETC以上の時価総額が見込めそうなので付与しないということがない気もします。しかしながらハードフォークコインを付与しないことに関しては取引所の自由になります(付与しなくて取引所の収益にしても問題ない)のであまり選びたくない道です。上場させるか、コインだけ付与して市場を提供しないのも取引所の自由です。
PoWイーサに対応するかしないか、各取引所のアナウンスを見て判断するようにしましょう!
先物取引でうまく立ち回る
自信があるなら先物取引でうまく立ち回るのも手です。
フォークコインの場合にはフォーク元のコインとシーソーゲームをしながら徐々に下がっていくのがいつもの光景になっています。そこを見極めながら波に乗れれば大きな収益を目指すことが出来ます。普段よりトレードがやりやすいので先物取引を始めるには絶好のタイミングでもあります!
まとめ:イーサリアムPoWはお祭り騒ぎになる可能性大!
私KENの予想では、PoWイーサが登場するのは必然です。世界的取引プラットフォームを目指すイーサリアムが到達する1つの大きな節目ですし、イーサリアム自体のファンダでもあるため現物のイーサを新規保有、買い増ししても良い絶好のタイミングだと思います!答え合わせは早くて2022年9月!準備は今すぐでも早くありませんよ!!