AYYA T1とは
AYYA T1は外国産スマホがほぼ国内シェアを独占している状況に危機感を持ったロシア政府がロシア国内の企業に作らせたスマートフォンです。同国の国営企業「ロステフ」の子会社である「スマルトエコシステマ」が開発したスマートフォンで2021年10月に発売されました。OSもカスタムアンドロイドで作ったロシア政府公認、推奨のスマホです。
特徴としてカメラとマイクを物理的にシャットアウトすることが出来るボタンが付いてるんだよ!なんだかロシアらしいね!
AYYA T1のスペック
AYYA T1のスペック
ディスプレイサイズ:6.5インチ、
SoC:Helio P70
RAM:4GB
ストレージ:64GB
充電端子:USB-TYPE-C
バッテリー容量:4000mAh
OS.Aurora OS(Android 11ベース)
カメラ:アウトカメラ 1200メガピクセル+500メガピクセル インカメラ:1300メガピクセル
機能:4G対応 DSDC対応 SDカード対応 NFC対応 指紋認証
特徴:マイクとカメラの物理キルスイッチ
AYYA T1の悲しい歴史
ロシアメディアのКоммерсантъによるとロシアでの2022年第1一四半期におけるAYYA T1の売上台数はわずか370台だった、とのこと。バルミューダフォンより少ない・・・
AYYA T1の実機レビュー!
AYYA T1をロシアで買ってロシアでレビューしてきました。値段は通販のOZONというサイトで10500ルーブル(約18000円)まあ2年前のミドルスペックなのでこんなものでしょう。色は青にしました。
箱の外観
箱にはスペックが書かれています。開封シールもありますね。Android11って書いてある。正直やね・・・
裏面には「テクニカルな危険がない世界へようこそ」と書いてあります。やはりキルスイッチの機能がメインみたいですね。箱の中からからから音がする・・・
箱にばっちりロシア語で中国産と書いてあります。うん、知ってた。
付属品や保証書など
付属品は充電器、ケーブル(Type-C)SIMピン、イヤホン、保証書、説明書、ガラスフィルム、本体ケースでした。保証は一応購入日から1年あるみたいです。充電器本体にはAYYAの記載がありますが、その他は全て汎用品っぽいですね。中華スマホやん!ガラスフィルムやケースが入ってるのも中華スマホっぽい。
イヤホンの音は死んでました。
謎の液体が2本ついてました。ご存知のかたいたら教えてください。これはなに。。。画面きれいにするやつですかね・・・怖いので開けません・・・
早速本体を見ていこう!
本体①
背面指紋認証、久しぶりに見ましたね。今は画面内指紋認証か電源ボタンが主流ですからね。ディスプレイに貼ってあったシートにもキルスイッチ機能が書いてありました。しつこい。ケースはもとから本体についてました。
AIカメラには笑ってしまいますね。もっとちゃんと作れ!
本体②
本体左側に電源ボタン音量ボタン、下側には充電端子とイヤホンジャックがあります。イヤホンジャックがあるのは地味に嬉しいですね。本体右上にありました!キルスイッチだ!!オンで赤色になるみたいですね。スピーカーの音もなかなか死んでます。
SIMスロットはSIMカード2枚とSDカードを入れられる一番便利なやつですね。素晴らしい。
それでは電源オン!
おお、ロゴはかっこいい。初期設定はロシア語。日本語もありました。
設定
設定は一般的なAndroidスマホと全く一緒でした。Googleアカウントの追加やワイファイの設定などですね。
設定が終わったらこのスマホで希少なロシアっぽい画面が出てきました。クレカのスマホへの登録やロシアでよく使われるアプリをインストールできるみたいです。つまりこのスマホはプリインアプリがほぼないピュア」Androidスマホであるということですね。
ホーム画面&アプリ
見れば見るほどピュアAndroidスマホです。ロシア感がない・・・
キルスイッチ機能
キルスイッチをオンにすると上のナビゲーションボ部分が赤にボタン上部も赤く点灯しました。カメラを開いてもカメラにアクセスできませんとなりました。カメラを開いてるときにオンにしたら同じ文言が出てきて以降カメラが停止しました。録音アプリでマイクの検証をしたらオンで録音できなく、オフで録音されていました。物理と聞いていたので勘違いしていましたが、物理なのはキルスイッチ部分だけで、カメラやマイクは中身でデータ転送をブロックしているみたいです。ソフトウェア的なのか回路的に塞いでるかは見た目ではわかりません。公式HPにが回路(デバイス)的に塞いでいる記載がありました。
設定画面
設定もピュアAndroidです。
見たことない記載はだいたい今スマホ特有ではなくメディアテックのミドルスペックのチップ由来のものみたいでした。
最後のセキュリティアップデートは2021年8月・・・このまま使いたくないですね・・・
あとAurora OSという文面はどこにもでてきませんでした・・・謎・・・カスタムビルドしてるので間違いなくこれだと思うのですが、ブランディングを重視してない政府系のスマホなのでまあ仕方ないのかな・・・?
少ないロシア感覚 ブラウザ選択
このスマホで数少ないロシアっぽさの1つです。Chromeを初めて開くときに検索エンジンを選択する画面が出てきます。
これがロシア国内法に起因しており、検索エンジンを必ず消費者に選択させなさいという指示が裁判所からも出ています。ロシアで買うスマホは全部これのはずです。
ロシア地元企業のヤンデックスとMAIL.RU、そしてグーグル選べますね。2022年にはグーグルロシアは破産してるんですよね・・・
見れば見るほどピュアなアンドロイドだ・・・これだけで欲しい人は結構いるのでは・・・?
フォントサイズも選べる・・・これでいんだよ感がすごい・・・
指紋認証
指紋認証も1世代前なので、普通に使えますがやはり応答速度は遅いです。今になってみると背面指紋認証は使いにくいですね。画面内指紋認証に慣れたらそりゃそうか。
一般的な使い勝手
YOUTUBEやブラウジングをしてみたのですがタッチ感度や応答速度が悪くないです。このスペックのスマホで少し察していたのですが思ったより引っかかりが少なくスペック以上に快適に使えている気がします。もしかしてピュアなアンドロイドだからか・・・?
ベンチマーク
ベンチマークは本当にローエンドといった形ですね。シングル、マルチコアの性能も低い。ゲームは無理です。
しかしながらそんなにスペックの悪さを感じないんですよね。。。本当に謎だ・・・
結論 AYYA T1はロシアスマホの皮を被った中華スマホだった!
1世代前のミドルスペックでしたが使い勝手は思った以上によかったです。私は別に誰かに追われてるわけではないのでキルスイッチ機能は特に不要なのですが、ロシアの政府職員に配られている以上その筋には使いやすいのかもしれないですね。メイドインチャイナでしたがピュアなアンドロイドで使いやすかったです。続編に期待したいところはありますが、政府系が絡んだスマホなので難しいかもしれませんね。本当にきびきび動くのが謎です。